以前、東京出張の際に遮熱材メーカーの人と話をする機会がありました。
遮熱の説明は難しく、熱の伝わりかたの、①熱の上昇によって空気や水に上下の流れが生じ、熱を移動する「対流」、②物の内部を温度の高いところから低いところに熱が伝わる「伝導」、③光と同じように熱が伝わる「ふく射(放射)」があり、このふく射を反射させるのが遮熱です。例えば、石油ストーブの反射板がこれに当たり、燃焼部の熱を光に変えてストーブの前面に反射させます。遮熱は、太陽の熱を反射させて建物内への熱の浸入を防ぐ役割や、室内から屋外へ逃げる熱を室内に戻してあげる役割があります。当社は、建物でふく射をどう退治するかで悩み、クール暖(冷暖房パネルヒーター)でどう利用するかで悩む、相反することを考えています。
断熱(保温)には、熱伝導率という物差しがあり、厚さで性能を調整することができます。遮熱は、遮熱材の裏側と表側の温度で表現するしかなく、物差しがないので性能を伝える難しさがあります。人は、前述のストーブの反射板や冷凍食品を保管するアルミパック、ピクニックで土に敷くシートやボイラーの被覆などいろんな所で使われているので、その効果は体感していると思います。そういえば、当社には9年前に特許出願、登録となったものがありますが、そろそろ世に出すところに来ているのかもしれません。