今年の夏の猛暑には閉口させられ、お盆休みは外出せずにテレビを見ていると、原爆・終戦に関わる番組が多く放送され、時代について考えさせれているように感じました。
私たち日本人が辿った時代を振り返ると、明治維新に始まる近世から近代へ向かった激動の明治初期から、日清・日露戦争に勝利する一方で、大正デモクラシーを展開した繁栄と高揚の時代を経て、昭和金融恐慌に始まった不景気・軍拡競争、満州事変を契機とした海外侵略の暴走という戦争・敗戦・戦後という破壊の時代。その後、朝鮮動乱を契機に奇跡の復興を成し遂げ、高度経済成長に突入し、東京オリンピックや大阪万博などを経てバブル崩壊まで突き進んだジャパン・アズ・ナンバーワンの時代。そして、平和でありながら停滞を続けた失われた30年の時代。これまでの日本はだいたい30年周期で激動・繁栄・破壊(停滞)を繰り返しているようです。その意味で2020年はオリンピックを契機とする新たな激動期の始まりのはずだったのですが、今年になって突然襲来したコロナ禍によって展望は狂いました。
悲観的になろうと思えばいくらでも悲観的になれますが、これからの30年をどう考えて行くのかは、私たちに問われた重要な課題です。これからの人生やビジネスを考えるときの判断基準として、例えば「環境か経済か」「現実か空想か」という分断を生む二項対立的な発想(「か」の力)は、一見簡単な判断基準に見えます。一方、「論語と算盤」「環境と発展」という包摂的な考え(「と」の力)は、それ自体が矛盾を孕んでいて実現しにくい判断基準に感じます。しかし、その矛盾はクリエイティビティやイノベーションの温床となるというのです。
私は、「これからの30年は、平和であり、人と地球にとって激動と発展の時代になる」と信じたい。哲学者アランがいうように、「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属す」です。判断基準は「やるか、やらないか。面白いか、面白くないか。失うものは何もない」です。
皆さんは、これからの時代をどのように生きていきますか?
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