日本人は住居にさまざまな工夫をしてきました。
茅葺き屋根で断熱をし、土間や土壁で蓄熱をして夏の涼しさを生み出してきました。
この住居というのは何のためにあるのでしょうか?
もともとは肉食動物や、人間自身などの外敵、雨や風、昆虫、日射から身を守るのが住居であり、最近はシンボルの意味合いもあります。
建築はもとをたどれば「環境に適応するための技術」です。
体が総合的に感じる体感温度を得るための、温度・湿度・放射・気流の物理的要因や活動量・着衣量の生理的要因、色など五感に関わる心理的要因からなる、「温熱環境をコントロールする環境適応技術」という観点から見るもので、それは、取りも直さず冷房や暖房設備を考えることになります。