コロナ禍の往来自粛で遅れていたコンセプトハウスの規格がまとまり、複数プランの中の「企画モデル」が本年7月に完成しました。「企画モデル」では、2階建て延床面積が約107㎡(32.3坪)でクール暖は各階2枚、計4枚が設置されています。建物の断熱性能UA値は0.4、気密性能C値は0.4弱を目指しています。1階には除湿乾燥器を、2階ホールにZEH対応の高性能エアコンをおのおの設置しています。
今年の夏も猛暑が続き40℃を超える日もありましたが、クール暖への冷水循環温度は18℃。暑い日に外から戻った時には、エアコンを10分くらいドライ運転するとすぐに涼しくなるそうです。水蒸気は空気より軽いので2階で除湿は効果的といえます。
ヒートポンプの稼働率は約20%で電気代は安くすみそうとのこと。ヒートポンプを連続運転させてもサーモスタットが働き、ほとんど運転されずに室温は安定します。逆に節約のためにと熱の供給を止めると蓄えられた熱を放出しながら外気温に近づきます。その放出した分を補うために運転中の負荷が大きくなってしまいます。流出入熱の小さな断熱建物では小さな熱を連続運転で供給するほうが経済的です。運転時間を長くすると時間当たりの負荷が小さく穏やかな環境になります。
冷暖房や換気は装置ではなく建物の性能で行うものでしょう。