こんにちは。設計課の中野です。
だんだん秋が深まり、北海道は初雪や霜が降りる所がでてきました。
秋といえば「読書の秋」!
今回は、建築に関する本をご紹介します。タイトルは「名作モダン建築の解剖図鑑」です。
世界の代表的な建築物をとりあげて、どうしてその形状にしたのか、
周辺環境とどう調和させたか、機能性、居住性を良くするためにどんな工夫をしたか、など
建物を様々な観点から、端的に分析した本です。
この本の最大の特徴は、筆者の分析を手書きの図を中心にしてわかりやすく述べていることです。
建築を知らない人でも図をみることで分析を共有でき、現地で建物を見る時の面白さが倍増します。
また、知識のある人でも自分の気付かなかった分析を知り検証することでさらに見識を深められます。
この本の中には一時日本でも有名になった新国立競技場案のザハ・ハディド氏の建物も掲載されて
います。ザハが設計する幾何学的な形状の建物は、様々な人や物の動線、光のコントロール、
町に与える印象など様々な要因を総合して出来上がっています。
この建物を構成する要因や考え方は設計者や建物条件によって様々で、
筆者の分析も沢山ある中のひとつです。
建築の写真集や専門書は読みづらく難解なものが多いですが、中でもかなりわかりやすい本だと
思います。この本を通じて空間を創り出すおもしろさや難しさを感じ、建物に足を運ぶことで五感を
使って空間を味わう楽しさを知ってもらえたらな、と思います。
この記事を書いた人建築部 中野
RC造4階建アパートの企画設計を行っています。外断熱工法の建物を主体とし、冬でも暖かく快適な住環境の設計をしています。 |