"断熱材は、構造体の内側に施工するもの"
この既成の常識が、実は鉄筋コンクリート建築(RC建築)の大きな欠点になっていました。
「ハイパール工法」の、まさに独創とよびたいテクノロジー「外断熱工法」は、建物全体を躯体も
含めて包み込む、魔法瓶のような断熱工法。内断熱では決して到達できない優れた断熱性を実現しました。
内断熱工法は、構造体の内側に断熱部があるので断熱工事が天候に左右されにくく、仕上工事が順調に施工できます。
一方で…
外断熱に比べ耐久性が低い
RC造(内断熱)の場合、構造体が外気の温度変化の影響を直接受けるため、構造体が膨張・伸縮を繰り返しているうち、コンクリートにひび割れが発生しやすく、そこから雨水が侵入し構造体が劣化していきます。そのため、法定耐用年数は47年と定められておりますが、30~40年で解体されているのが実状です。
外断熱に比べ結露がおきやすい
表面結露・内部結露がおきやすく内部材の劣化や結露によるガス等の発生から室内が不快な環境になりやすい。
ハイパール工法(外断熱)では、内法寸法を狭くすることなく厚い断熱材を採用できると共に、内断熱工法に比べて、3~5%程度、内法面積
を広く確保できます。
躯体であるコンクリートが建物の内側にあるので、外気温に影響されず室温と同調します。
冬期間暖房により一度暖まったコンクリートは暖房を止めた後、室温が下がると熱を放出するため
極端な温度変化がありません。
又、夏季においても外気の高温に影響されずエアコンも微量で快適に過ごせます。
冬期は外気温が-10℃近い日でも室内温度は13~14℃に、夏期は外気温が30℃を超える日でも室内温度は25℃前後にと、安定した数値を示し
ています。室内温度の安定は省エネルギーで健康、快適な暮らしを約束します。
外断熱工法は熱損失が少なく躯体が蓄熱体になる工法だから、冷暖房費を徹底的におさえる高い省エネ性能を発揮します。
CO2の削減で地球環境にも優しいクオリティなのです。
内断熱工法で造られた日本の鉄筋コンクリート造の建物。
法律で定められている減価償却資産の耐用年数は住宅用途で47年です。
耐久性の高いテスクの外断熱工法なら建物が180年以上もつので廃棄物も大幅に削減できます。
耐久性の高い建物はそういう点でも地球環境に優しい工法なのです。
1973年のオイルショックを契機に、世界的に省エネの気運が高まりました。建物を快適に保ち省エネルギーを促進するためには断熱はなくてはならないものですが、誤った使い方をすると、建物の寿命を極端に短くするばかりか健康問題をも引き起こしてしまいます。
実はこのオイルショックから、欧米諸国と日本の断熱の考え方の違いから別々の路を歩くことになります。
日本では工法上易しくコストも安い内断熱が取り入れられ、実に日本の建物の99%が内断熱で施工されています。欧米諸国では様々な分野の専門家によって具体策がまとめられ、それ以来「外断熱工法」が当たり前になっています。
その結果、日本の鉄筋コンクリート造り建物の耐久年数はおよそ30年。欧米諸国では80年~140年の耐久性となっており、日本の耐久性は極端に低い結果になってしまいました。
「内断熱」か「外断熱」か、この工法の選択の違いが大きな差を生んでしまったのです。
建物の耐久年数が長い欧米諸国ではあたりまえになっている外断熱工法では、断熱層が外側にあるので夏の日差し、冬の冷却に対し構造体の損傷を保護します。
例えば右図のような屋上コンクリートスラブにおいて大きさを5m×5mで拘束、温度差を30℃程度とした場合(真夏の無風の正午ごろは、スラブ表面では70℃、断熱材界面では約60℃にもなり、夜半には25℃近くまで下がる)このときにどの程度の熱応力(ヒートストレス、圧縮へ引っ張り応力の反復)が発生するのか概略計算すると約472.5t(約63kg/cm2)にもなります。
また、寒冷地では凍結融解もあり、引張応力を担う鉄筋などの錆や体積膨張が引き起こすコンクリートの破壊が躯体強度の低下を招き建物の寿命を短くしてしまいます。外断熱の場合は、1/25程度であり、さらに断熱材が吸水性の低いものであれば熱の遮断だけではなく、外部の有害ガス類や雨水などからコンクリートを保護し、建物を長持ちさせることができます。
気密性の高い鉄筋コンクリート造建物は風通しのよい木造などに比べ水蒸気が室内にこもり結露しやすい欠点があります。
結露はカビやダニの発生の温床となるだけでなく、断熱材や建築材の腐敗や劣化の原因ともなります。
外断熱工法では建物の外側に断熱層があるため、表面結露に対しては第一に隅角部や冷熱橋の局部低温がなくなり、第二に壁表面温度の降下が緩やかになります。内部結露に対しては躯体と断熱材の相互位置が正しいので室内側に防湿層がなくても結露しません。
結露しにくい外断熱工法は、鉄筋コンクリート造建物の耐久性を高めるためには不可欠なのです。
内断熱工法は外断熱工法に比べ、工法が易しくコストが安いというメリットがあります。
しかし、いくらコストが安いといっても耐久性の劣る建築物、健康問題を惹き起こすことは社会資本の大きな損失となりライフサイクルコストが高いことは大きな問題です。例えば、賃貸マンションなどは作る時に安くても数年先にメンテナンス費用が発生し、オーナーの収支計画を基から駄目にしてしまいます。又、住宅ローンが終わって「これからが本当の利益」という時に、建替えが必要ということになれば、せっかくの利益も半減するというものです。
出費を抑え、長期にわたり安定収入を得ることができる外断熱工法の高耐久マンションは、次世代にも引き継ぐことができる資産価値の高いマンションなのです。
外断熱は断熱材が建物全体を包み込む工法です。
外側の断熱材が外気温の変化を遮断し、建物の壁表温度や室温を快適な温度に保つことができます。
建物全体が快適な温度に保たれるため、
というメリットがあります。
空気の中に水が気体(水蒸気)となって含まれています。
空気には温度により限られた量の水蒸気を含むことができます。従って温度が下がると空気に含んでいる水蒸気の量が少なくなり差の分の目に
見えない水蒸気が液化することで水に変わります。これが結露という現象です。
結露を防ぐには基本的に二つの方法があります。1つは適度な温度を保つことです。結露が発生する温度を作らないこと。例えば部屋毎の温度
差を作らないこと。窓の断熱を強化して窓での温度低下を防ぐなどが考えられます。まず、冷たいところを作らないことが重要です。2つ目は
適度な温度を保つ室内の水蒸気量のコントロールが重要です。結露を防止し、かつ快適な生活をするには湿度40~50%程度を目安とします。
断熱材に包まれ、壁表温度と室内温度を快適に保つことができる外断熱工法なら、結露が発生するような「冷たいところ」をつくりません。
テスクでは、壁表温度と室内温度を快適に保つことができる外断熱工法と、24時間計画換気によって結露を寄せ付けません。快適で健康的な居住空間を創造し、クリーンな室内環境を実現させます。
24時間計画換気では室内の空気が2時間に1回新鮮な空気に入れ替わり、アレルギーの原因となるハウスダスト・湿気・生活臭を排出します。
建物の結露には、ダニやカビが生育するための温度、水、栄養が含まれています。ダニやカビの発生は単に部屋を汚すだけではなく、悪臭を
放ち胞子が室内に拡散され、真菌性の病源となり、居住者の衛生上好ましくありません。
カビによる人の疾病は以下の2つがあります。
アレルギー体質は遺伝します。両親ともにアレルギー病をもつ場合、子供がアレルギー病になる率は50%を超え、片方の親がアレルギー病である場合も50%近くの子供がなるといわれています。
まだまだ建物のカビについては判明されていないものがたくさんあります。住宅内にカビが発生すればダニも生息しやすく、室内の環境は大いに汚染されます。自分や住む家がこれでは快適な生活は望むべくもなく、カビを退治して、清潔な住居とする必要がありますが、内断熱で建物をつくる限り結露は防止できません。
暖房の入った暖かい部屋から寒い廊下に出た時に感じる急激な温度差はヒートショックと呼ばれるマイナス影響を身体に与えます。高齢者や高血圧、糖尿病などの方がヒートショックを受けると、急激に血圧が上がったり、脈拍が速くなったりするため、脳卒中、脳出血、心筋梗塞などの命にかかわる病気を起こすおそれがあり、その死亡者数は年間17,000人で、交通事故死の3倍以上と言われております。※
建物内の温度差が少ない外断熱工法の建物は、足元や窓際、廊下やトイレも暖かく、どこにいても快適に過ごすことができます。どこにいても快適な温度なので、高齢者も安心して暮らすことができます。
※地方独立行政法人東京都健康寿命医療センター調べ